3)加尾

798bc863竜馬にとって初恋の相手が、NHK大河ドラマ「竜馬伝」では広末涼子が演じる平井加尾(ひらいかほ)である。
土佐勤王党平井収次郎の妹で竜馬とは3歳年下で、姉乙女の一絃琴の稽古仲間だった。
坂本家より平井家の方が、身分は上である。美しく頭もよい加尾は、竜馬にとっては高値の華だったのだろう。僕のイメージも広末涼子である。
加尾も竜馬のことは好きだったようが、兄の平井収次郎は反対していたようだ。
収次郎から加尾の手紙の内容からもそのことが分る。
「坂本竜馬が昨二十四日亡命した。きっとそちらに行くだろう。竜馬が国を出る前日、おまえのことについて相談に来た。たとえ竜馬から、どんなことを相談されても、決して承知してはならない。お前は家にいて、父母に仕える身の上であるから、他人の為に、人につかわれることはできない。たしかに竜馬は人物ではあるが、書物を読まないから、時としては間違うこともあるから、よくよく心得ておくように」

加尾は、山内家の姫君が京都の公家の三条家にお嫁入りしたとき、その姫君に付き添って京都に上り、京都にいる土佐志士達の面倒をよくみたらしい。
身分の違い、家族の反対、加尾と竜馬は実らぬ恋だったようだ。この二人は竜馬の脱藩以来生涯会うことはなかった。

しかし、その後竜馬は心変わりしたようだ。
江戸で会った千葉道場の娘だ。「木綿のハンカチ」歌のようなもので、都会の洗練された女性に目が入ったのだろう。
竜馬が姉乙女に出した手紙の内容で「江戸で見染めた佐那に比べると加尾は少し劣る」と書いている。
僕も経験があるが、男だったら竜馬を理解できるだろう。(ぶんママに怒られる事を又書いてしまった。)

一方加尾は一途に竜馬を思っていたのではないかと思う。
竜馬が竜と結婚した年、何ヵ月後に諦めて加尾は元土佐勤王党員の西山志澄と結婚し、女の子を一人設けている。

明日は千葉道場の娘佐那にピントを!

龍馬と女  4