心の赴くままに!

赤に染まる朝日を見て、青空と白い雲を眺めて、金色の夕陽を見る、そして夜空の星に語りかける、、
そんな日々を過ごしたい。心の赴くままに!

その他

ぶー  その1

昔、毎日飲み歩いている頃だ。

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朝、ベットの中で、何か毛深い奴に手が触れた。

二日酔で頭が痛い!ぼーと時計を見ると7時、まだ早いと布団の中に顔をうずめた。

何かに顔を舐められた。

目をゆっくり開けると、黒い瞳が見えた。

びっくりして飛び起きると、そこにはラブラドールの子犬!

「お前は、誰!

玄関には、セメント袋のような餌3個、財布の中はからっぽ!

 

昼頃、昨夜の行ったと思われる店のママに次々と連絡を取ってみた。

真相はこうだ。

記憶にないのだが、夜中の3時過ぎに代行待ちで、遅くまで営業しているスナックに入ったらしい。カウンターの隣にブリーダーをしている人が座ったらしい。

意気投合して、その人の家に行き、子犬を買ってきたらしい。

 

このような事で、人生初めて動物を飼うことになってしまった。

 

名前を「文太」、自己所有のマンションだが、動物は禁止、一軒家に引越しをした。

会社の行っている間や、夜のみに行く時は、犬の面倒を見て貰う為に、バイトを雇った。

犬のくせに散歩が嫌い、何でも食べたがるので全てほしがる物は、食べさせた。

後で、ドックフードのみの方がいいと知ったが、既に遅く、玉葱や骨付きのキンタッキーまで食べさせてしまった。

その結果、バナナと餅以外は、全て食べた。

勿論、太って1歳には、45kになり、友達は「文太」でなく「ぶー」と呼ばれるようになってしまった。

 

続く!

ぶー  その2


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小さな頃から、家を出ないので、訪ねてくる僕の友達など人間にしか会った事が無い。なので「ぶー」は、自分の事をどうも犬と認識していないようだ。

人間と思っているのかもしれない。

食事の時は、食卓の椅子に腰掛けて食事をする。

すき焼きの時などは、食卓に水の入ったボールを置き、肉を洗って「ぶー」の前の皿に置く、このように同じ食卓で同じ物を食していた。

寝る時は、ベットで布団をかけて上を向いて寝る。

散歩は嫌いだが、家から500m先に行き付けの寿司屋があり、「ぶー寿司屋行くか!」と言うと、率先して外に飛び出す。

寿司屋のお上さんか、製氷機で作った氷をバケツいっぱいくれるのだ。

「ぶー」は、氷を齧るのが凄い好きだった。

僕は、ミニバイク走り、その前を凄い勢いで走る。

リードを点けた事はなかった。(後にこの事は後悔するのだが!)

帰り辺りが暗くなると、ミニバイクの前に座って二人乗りで帰る。

暗い道が嫌いなのだ。

 

夏になると砂浜にキャンピングカーを持ち出し、ジェットスキーをするのが、その頃の僕の遊びだった。

会社は、そこから通うのでその間は「ぶー」は留守番だ。

おしっこもあるので午後は早々に退社し、暗くなるまで「ぶー」と遊んだ。

時には、辺りが真っ暗になり、白波が発つ位の時、夜光虫で波の先端がメラメラと青白い光を放す。2人で何時間も見ていた事を思い出す。


ラブラドールレトリバーのレトリバーは、回収と言う意味で、猟銃などで撃った鳥など沼の中から回収する事から付けられた名だ。

「ぶー」も例外でなく泳ぎは得意だった。

どれだけ波が高くても、ボールを回収に行く、波の壁に頭から入って行く、そして得意げに海から上がってくる。

大量生産が原因で、股関節が悪い犬が多いらしいが、「ぶー」も悪かったが、この海遊び2年で完全に完治した。

 

続く!

ぶー  その3

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犬の年齢は、人間の年齢の尺度で見ると、1年で20歳、それから4歳づつ歳をとると言われる。

彼が1歳を過ぎた頃から、バイトは雇わず昼は一人で留守番だ。

善悪が解るようだった。しかし、悪い事はする。

悪い事をすると、目を合わさない、呼んでも寄って来ない、僕が怒る雰囲気が解ると物陰に隠れる。

会社から帰ると、彼は下駄箱の下に入っていた。

「何かしたなー」

買ったばかりの革靴が、ボロボロになっていた。

その靴が凄く気に入っていたので、翌日同じ革靴を買って来た。

それから1週間後、又噛まれてしまった。

:意識的ではないと思うが、始めは右次に左を噛まれたので、結局一足は残った事になった。

 

 

彼は、犬なのに鼻が悪かった。

いや!単なる馬鹿なのかも知れない。

一緒にいる頃には、すっかり飲み屋にもご無沙汰だが、仕事の付き合いで久しぶりに出た時である。

夜中に帰ったのだが、家の鍵を忘れた事に気づく、裏庭から入れるかもと1mくらいの塀に登った。

横は季節的に水の入った田圃、家の中からいきなり吠えられ、田圃に落ちた。

家に入ると「やってしまった。」という顔をして、頭を下げて目を合わさない。

「普通の奴は、匂いとか、音で主人が解るよ!馬鹿。」

 

続く!



ぶー  その4

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僕の責任だが、キャンピンカーで九州に旅に行った時、交通事故で死なせてしまった。

11時頃、宮崎のスパーの駐車所でコインランドリーを使用していた。

彼は、外で遊んでいた。

50m先の国道から「キャンー」と彼の泣き声がした。

駆けつけると、彼はもう立てなかった。

国道に出て大型トラックにはねられてしまった。

宮崎の動物病院を何件か回り、1件の病院が診断してくれた。

医者「腰の骨が砕かれ、内臓も破損しています。このままだと苦しむだけです。決断してください!」

麻酔で小さくなっていく声、恨んでいる瞳!

リード付けなかった僕の責任だ。

 

移動用の火葬車に依頼した。

知らない駐車場の片隅で腰を下ろし、彼の燃える煙を呆然と眺めた。

僕にとって、人生で一番辛い日だった。

今でも時々夢に出てくる。

 

彼が亡くなって13年の2014年、九州ツーリングに行った。

10年以上時間がたっているので、国道10号線沿い、JAのスパー駐車場にコインランドリー、近くに大きな宮、しか覚えていなくて、現場を捜すのに時間がかかったが、花と彼の好きだった「ほねっこ」を供えて来た。




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訪問有難うごさいます。
私は本ブログ管理者のふーと申します。
主人の赤影を紹介します。
生まれは能登、現在金沢に住む、バツ1の男性。
体は中年、心は少年!
いまだに夢を追っかけて、愛を捜し求めているらしい。これから赤い糸で結ばれる相手が何処かにいると今も信じる。寂しいのは嫌いだが、寂しい自分を外から見ているのは好き。
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